DEARS理論の研究
人が他者との肯定的な情緒的つながりを求め、その対象を発達とともに広げていくという視点から、人間の発達や心理を統一的に説明する理論の構築に取り組んでいます。
DEARS理論について詳しく見る児童養護施設で10年以上にわたり、子どもたちの成長や人間関係に関わってきました。
その経験を出発点として、人はなぜ他者との情緒的なつながりを求めるのか、その志向性が発達や行動にどのような影響を与えるのかを考察してきました。
現在は、DEARS理論および競争代替経路モデルの理論化と検証に向けた活動を進めるとともに、社員・職員の自発的な意欲と組織の協調性が両立する職場づくりを目指す研修プログラムの開発に取り組んでいます。
児童養護施設で子どもたちの成長を見守るなかで、自分に自信を持てずにいる子どもたちの姿に何度も接してきました。そうした経験から、「自信とは何か」「自信を持つためには何が必要なのか」といったことを深く考えるようになりました。
「子どもには親の愛情が大切」ということはよく言われるように、幼少期の親や養育者との心理的なつながりは、自信の土台として大きな役割を果たします。子どもたちを見守ってきた経験からも、その重要性を実感してきました。一方で、自信を支える心理的なつながりの対象が、成長とともに親や養育者以外にも広がっていくことに気づきました。
この広がりは決して不規則なものではなく、心理的なつながりを求めるという共通した心理を背景に、一定の発達的な構造を持つのではないかと考えました。その構造を整理したものが、DEARS理論です。
さらに、この理論は個人の自信や発達の理解だけでなく、組織内の競争や地域社会のつながりなど、さまざまな社会的課題を捉え直し、新たな解決の方法を考える手がかりにもなると考えています。
現在は、こうした可能性を研究するとともに、理論を実社会での取り組みに結びつけ、その有効性を検証していくための活動を進めています。
現在は、人間の発達や心理的な充足の仕組みを理解するための理論研究と、その知見を現実社会の課題に役立てるための取り組みを進めています。
人が他者との肯定的な情緒的つながりを求め、その対象を発達とともに広げていくという視点から、人間の発達や心理を統一的に説明する理論の構築に取り組んでいます。
DEARS理論について詳しく見る人が競争を通じて求めている心理的な充足に着目し、他者との比較や相対的な優位を必要としない方法からも、その充足を得られる仕組みの設計・社会実装・検証を目指しています。
プロジェクトについて詳しく見る評価や競争だけに頼らず、社員・職員の自発的な意欲と組織の協調性を高める職場づくりを目指す「競争心理マネジメント研修」の開発・提供に取り組んでいます。
組織向け研修について詳しく見る自信は、どこから生まれるのか。
本書では、自信や自己肯定感の仕組みを、人と人、人と社会との心理的なつながりから捉え直しています。
自信を支えるつながりが成長とともに広がっていく過程をたどりながら、現代の孤独や、他者との比較、競争の背景にある心理を読み解きます。
そして、自信を得るために本当に必要なものは何なのか、日常の人との関わりの中から考えていく一般向けの書籍です。
書籍について詳しく見る競争には、人の能力を伸ばし、社会の発展を促す重要な役割があります。しかし、競争が過度に重視されると、対立や分断を生みやすくなるだけでなく、人間の欲求にも終わりが見えなくなることがあります。
他者より優位であることを心理的な充足の基準とすると、その充足は他者の相対的な劣位を前提とします。誰もが同じ形で優位に立つことはできず、互いに優位性を求めることで、それを維持・向上させ続ける変動圧力が生まれます。それに伴って心理的な充足の基準点も移り変わり、いくら優位に立っても到達点が見えなくなる。こうした構造によって、人間の欲求そのものに際限がないかのように見えるのではないかと考えています。
しかし、人が競争の先に求めている心理的な充足は、必ずしも競争を通じてしか得られないものではありません。他者との比較を必要としない別の経路からも充足を得られるのであれば、優位性を追い求め続けなくても満たされるという、一つの到達点を見いだせる可能性があります。
こうした競争代替経路の考え方は、人間の欲求や競争の仕組みを捉え直し、過度な競争や対立、分断などが関わるさまざまな社会問題に対しても、新たな解決の手がかりをもたらすかもしれません。今後は、職場や地域社会などでの実践と検証を通じて、その可能性や有効性を確かめていきたいと考えています。
自信や誇りといった心理的充足を奪い合うのではなく、誰もが共栄共存できる社会へ。その実現につながる新しい道筋を、研究と社会実装を通じて探っていきたいと考えています。
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